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生薬について
生薬とは天然に存在する薬効を持つ動物・植物・鉱物から有効成分を精製することなく用いる薬品の総称です。人類が長い間の経験と歴史の積み重ねによって産み出された産物で、身近な草、根、木、皮、花、果実からなる植物、獣、魚、虫、更には岩石、鉱石を利用して服し、薬効を見つけ出し、医薬品として用いてきました。

生薬の種類は極めて多く、俗に3000種とも、それこそ無限にあるとも言われています。そのうち90%が草根木皮、果実、種子などの植物性のもので、残り10%が動物性、鉱物性のものと言われています。一般に漢方で用いられる生薬材料はほとんど加工を施したものが使用されており、民間薬の中にも生のままのほかに加工して貯蔵、保管し、必要に応じて用いるものもあります。

加工の目的は第一に虫害、カビなどの害を予防するため、第二に附子などのように有害な作用を減らすため、第三に麻黄のように使用部分により作用が異なる場合の反作用をさけるなどが挙げられます。

日本古来の伝承から発展した民間薬に由来する生薬を「和薬」、中国における生薬を「漢薬」といい、両者を合わせて「和漢薬」と総称することもあります。
単独で使用される民間薬はゲンノショウコ、ドクダミ、オオバコ、センブリ、イカリソウ、カキドウシ、ハトムギに代表されますが、既に江戸時代には一般的に使われていました。

ウイキョウ
西洋ハーブで別名「フェンネル」
セリ科の植物の種子で胃腸薬に用いられます。
代表的なところでは安中散に処方されます。

ニンジン
生薬の代表格 いわゆる朝鮮人参のこと
滋養・強壮に効果があります。
特に胃の衰弱による新陳代謝機能の低下に用います。

オウゴン
コガネバナの根
充血をとる、炎症を抑える効果あります。
吐き気などの症状にも用いられます。
カンゾウ
解毒、鎮痛作用があります。
漢方薬の調合の調和に用いられます。
風邪の引き始めにうがい薬として効果的です。
キクカ
鎮痛作用や目の疲れに効果的
これを煎じたものは慢性的頭痛にも使われます。
体内に滞った熱を除き、肌の老化を防ぎます。

クコシ
クコの実を乾燥させたもの。
滋養・強壮に効果があります。肝細胞内の脂肪沈着を抑制し、肝細胞の新生を促進する作用があるという実験結果もあります。

コウボク
ホオノキの幹の皮を乾燥させたもの
腹痛、腹部膨満感に効果的
喉の漢方薬 半夏厚朴湯に用いられる。
サンシュユ
サンシュユの実から種を抜き乾燥させたもの
腰から下の脱力感 強壮強精に効果あり
八味地黄丸に処方される



ゲンノショウコ
日本全土の山野、道端に普通に見られる多年草。
薬効は普通健胃、整腸、強壮とされて、下痢、腹痛などに使われ止瀉剤として働く一方、便秘の時には緩下剤となる独特の作用が知られています。
ドクダミ
ドクダミには、有効成分のイソクエルシトリンが血圧を下げ、デカノイルアセトアルデヒドの殺菌作用が蓄膿症を改善、利尿作用で便秘が改善、フラボン成分は細胞組織を保護、その他、動脈硬化、高血圧、アトピーなどに効果があるとされます。
センブリ
日当たりの良い草地に生えるリンドウ科の植物です。昔から胃薬として利用されてきました。消化不良、食欲不振、胃痛、腹痛、下痢などに用います。名前の由来は千回振りだしてもまだ苦いことから名付けられました。
オオバコ
日本全土に分布する雑草で、人や車の踏み通る道端の跡に好んで生える非常に生命力の強い植物です。 オオバコの成熟種子、花期の全草を乾燥したものを、それぞれ車前子(しゃぜんし)、車前草(しゃぜんそう)といいます。また、葉だけを乾燥させたものを車前葉(しゃぜんよう)といい、これら3つはともに消炎、利尿、止瀉作用などがあります。
カキドオシ
古来から日本の民間薬としてゲンノショウコ等と並んで有名な植物です。
子供の夜泣き、ひきつけに用いられ、カントリソウ(癇取草)の別名があります。漢方の生薬(しょうやく)名を 「連銭草」(れんせんそう) と言い、利尿、消炎薬としても広く用いられました。
ハトムギ
健胃、解熱、利尿、解毒の効果があり、慢性胃腸病、かいよう、下痢、リューマチ、神経痛などの痛み、水腫、こしけなどに効き目があります。